『妖星ゴラス』

 日本映画専門チャンネル妖星ゴラス』(1962年、監督:本多猪四郎、特撮:円谷英二)。
 妖星ゴラス(質量が地球の6000倍)が大接近、地球がこれを回避する方法は二つ。ゴラスの軌道を変えるか、地球がよけるか。人類は後者を選び、南極に巨大なジェット噴射口をいくつも作り、地球そのものを「どかそう」とする。この突拍子もない発想がよい。
 南極での作業シーンは、ミニチュアとわかっていても、規模の大きさと精巧さに感動する。ハードSF調で進む話だが、ここで突然、本業を忘れていたかのように怪獣が出現する。あまりにも不自然だが、それも愛嬌として楽しむ。