「男はつらいよ」シリーズ

家人が次から次へと「男はつらいよ」を借りてくる。BS2ではシリーズ全作放映中。衛星劇場でも毎月2作ずつの放映とあって、今月は寅さん三昧。 少し前までは『寅』なんて、うだつの上がらないオヤジが家で寝っ転がりながら喜んで観る映画だとバカにしてい…

『夜の流れ』

日本映画専門チャンネル『夜の流れ』(1960年、監督:成瀬巳喜男・川島雄三) 3月から始まった「4ヶ月まるごと成瀬巳喜男劇場」も今月でラスト。63年の生涯に87本の劇場映画を撮ったという成瀬監督だが、内59作品を集中して放送。 『夜の流れ』…

『ぎんざNOW!』

TBSチャンネル『ぎんざNOW!』(1972年〜1979年) せんだみつお司会、和光の交差点を見下ろしながら、「GINZAテレサから中継」の大きなテロップとともに始まるこの番組も、小中学生時代よく見ていた。学校から帰り、晩御飯までちょっと一息という、…

ウゴウゴルーガ

フジテレビ721&739『ウゴウゴルーガ』(1992〜94年) 朝の子供向け番組「ウゴウゴルーガ」に、それはもう毎回感動していた日々から、早くも10年以上が経ってしまった。 当時、ほとんどすべてビデオに録って繰り返し見た。オープニングの名曲…

『パリの恋人』

BS2『パリの恋人』(1957年、監督:スタンリー・ドーネン)。 オードリー・ヘプバーンとフレッド・アステアのミュージカル・ラブストーリー。恋愛ものもミュージカルも大の苦手であるが、この映画はとても楽しめた。 いきなり、真っ白い部屋のカラフル…

『黒い十人の女』

衛星劇場『黒い十人の女』(1961年、監督市川崑)。 これも放映されると、つい観てしまう映画。 テレビプロデューサー風松吉(船越英二)が、妻(山本富士子)と9人の愛人達から復讐される話。愛人役は、岸恵子、中村玉緒など豪華な顔ぶれであるが、幽…

『タワーリング・インフェルノ』

WOWOW『タワーリング・インフェルノ』(1974年、監督:ジョン・ギラーミン) 再放送で何回も観た映画。テレビでの再放送が多いせいか、またかと思いながらもつい観てしまう。繰り返し観た映画ではダントツの一位。 先日、『大脱走』を観たばかりでもあり…

『夕暮れて』

ホームドラマチャンネル『夕暮れて』(1983年NHKドラマ、脚本:山田太一) まさしく人生の夕暮れにさしかかった中年夫婦の話。ちょうど同じような年齢にあるので、身につまされる部分が多く、面白さよりも辛い感じが勝ってしまった。同時期にフジテレビ…

『ジョーズ』

DVD『ジョーズ』(1975年、監督:スティーブン・スピルバーグ) 昔観たときの印象は、海水浴客がただサメに喰われるだけの怖い映画だった。だが今観ると、命がけでサメと格闘する、それぞれ立場の違う男3人のいい話である。 などと気取ったことを言って…

『クイズダービー』

TBSチャンネル『クイズダービー』(1980年、第250回) 「ロート・ロートロート、ロート……」で始まる、ロート製薬提供のクイズ番組の双璧といえば『アップダウンクイズ』と『クイズダービー』だった。 満5年を記念して、「賭ける」側の席に中島梓・楳…

『みんなのいえ』

日本映画専門チャンネル『みんなのいえ』(2001年、監督・脚本:三谷幸喜) すでに3、4回見ていて、その度に三谷作品では常連の役者たちがどこでどんな役で出てくるかとか、田中邦衛の大工仲間の老練な味わいを楽しんだりするのだが、今回は特に吉村実…

『キューポラのある街』

チャンネルNECO『キューポラのある街』(1962年、監督:浦山桐郎) 鋳物工場の溶銑炉のことをキューポラという。舞台となった埼玉県川口市で幼少期は暮らしていたので、小学校の体育館でこの映画を見せられた覚えがある。もっとも、吉永小百合が荒川の土…

『秋日和』

BS2『秋日和』(1960年、監督:小津安二郎) 未亡人の母と敵定期の娘の話が中心ではあるが、おじさん三人組のやんちゃぶりがいい。 亡き親友の七回忌に集まった佐分利信、中村伸郎、北竜二の中年(五十三、四歳)三人が、坊主のお経が長いだの、未亡人(…

『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』

日本映画専門チャンネル『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年、監督:本多猪四郎)。 オープニングから、歌がすごくいい。曲調は当時の娯楽映画風で、お姐ちゃんシリーズをちょっと思わせる。また、歌詞が最高である。怪獣だからいろい…

『ハロー!フィンガー5』

日本映画専門チャンネル『ハロー!フィンガー5』(1974年、監督:福原進) 東宝チャンピオンまつりでアニメと同時放映された20分の短い作品。ヒット曲を中心に、ドキュメンタリータッチで5人兄弟の日常の姿も撮っている。 小学校時代の私は、妙子ち…

『ピンク・レディーの活動大写真』

日本映画専門チャンネル『ピンク・レディーの活動大写真』(1978年、監督:小谷承靖、原案:ジェームス三木) オムニバス仕立て。ピンク・レディーの主演映画を制作するために、プロデューサー・監督・脚本家がアイデアを練っている。当時の超ヒット曲を…

『ロアルド・ダール劇場:予期せぬ出来事』

ミステリチャンネル『ロアルド・ダール劇場:予期せぬ出来事』(1979年、イギリス制作) ブラックユーモア、奇妙な短編の名手として名高いダールの作品のドラマ化全9話。 中でも「南から来た男」(『あなたに似た人』(田村?一訳、ハヤカワ文庫)所収)…

『樋口一葉』

ホームドラマチャンネル『樋口一葉』最終回。このごろ見た連続ドラマの中では、次回を楽しみにして待った予期せぬ逸品。 一葉は最後まで、冷静に自分の作品を判じることができた。「たけくらべ」が鴎外・露伴・緑雨の三人で作っていた文芸評論誌で絶賛され、…

『ムー』

TBSチャンネル『ムー』(1977年)。再放送されるとつい何度でも見てしまう番組のひとつ。 毎回朝9時からの放映なので、『うさぎや』(足袋の老舗)のおちゃらかな日常(ドラマの一話分は、その日一日の出来事という構成)とともに、自分の今日一日もス…

『BSアニメ夜話』

BS2『BSアニメ夜話』。もはや楽しみにして待つ番組のひとつ。 今回も4夜連続。 第3夜『不思議の海のナディア』と第4夜『機動戦士ガンダム』がとても面白かった。 両方とも原アニメをきちんと見ていない(ものすごい負い目である)のに、ここまで楽しめ…

『デビルマン』テレビアニメ版

東映チャンネル『デビルマン』テレビアニメ版39話(1972〜3年)一挙放送。 「あれは誰だ、誰だ、誰だ・・・裏ぎり者の名を受けて・・・」(作詞:阿久悠)という主題歌で始まる通り、テレビ版ではデビルマンは最初からデーモン族であり、不動明にのり…

『デビルマン 誕生編』

東映チャンネル『デビルマン 誕生編』(1987年、監督:飯田つとむ) 原作者永井豪が脚本に参加、忠実に映像化された作品。シビアなアニメである。デーモンの殺戮シーンが続くが、その理由に哲学があるから見入ってしまうのだろう。 息つく間もないほどテ…

『樋口一葉』

ホームドラマチャンネル『樋口一葉』(1985年、原作:大野靖子) 樋口一葉に大原麗子、妹の邦子に大場久美子、半井桃水に石坂浩二。あまりにも主人公のイメージが先行しているので、期待せずに見たのだが面白い。不自然さを感じずに話に入ることができた…

『曽根崎心中』

BS2『曽根崎心中』(1981年、監督:栗崎碧) 文楽の人形を屋外に持ち出して撮影した画期的な映画。 赤川次郎氏も、この映画が文楽にのめりこむきっかけになったという。 カメラマン宮川一夫の撮影がすごくきれいであると、赤川氏も桐竹勘十郎との対談…

『生きる』

DVD『生きる』(1952年、監督:黒澤明) 日本映画専門チャンネル『Talking about Kurosawa』で、荒俣宏氏がこの『生きる』について熱く語っていたので、急に観たくなった。人間は誰でも自分の人生において、たとえ一瞬であっても必ず輝くことができる…

『シャツの店』

ホームドラマチャンネル『シャツの店』(1986年、脚本:山田太一、演出:深町幸男)が始まる。 東京、佃でワイシャツ作り一筋の職人(鶴田浩二)が、妻(八千草薫)と大学生の息子(佐藤浩市)に突然家を出て行かれる。家族の気持ちを顧みない父親の頑固…

「スーパージャイアンツ」

チャンネルNECO『スーパージャイアンツ 鋼鉄の巨人』(1957年) 続編とともにシリーズ9作一挙放送。 和製スーパーマン(宇宙から飛来)が、謎の異星人や怪人から地球を守るヒーローものであるが、とにもかくにも宇津井健(スーパージャイアンツのおじさ…

漫画映画の世界

チャンネルNECO、「20世紀シネマライブラリー 漫画映画の世界」 『動絵狐狸達引』(1933年)作画:大石郁雄 『オモチャ箱シリーズ第3話 絵本1936年』(1934年)、作画;中野孝夫 田中善次 舟木俊一 永久義郎 平泰陣 西口羆 『協力防空戦』(…

『岸辺のアルバム』

TBSチャンネル『岸辺のアルバム』最終回。 大雨で堤防が決壊、岸辺の家が濁流に流されてゆく。 父母娘息子の四人が家から持ち出せたものは、家族のアルバム数冊のみ。 最後にみんなが「さようなら、さようなら」と傾きかけた家の中で、そのマイホーム(父が…

『ルパン三世 カリオストロの城』

DVD『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年、監督:宮崎駿)。 『BSアニメ夜話』で感激したあと、さっそく、愛犬が熟睡している間をねらってじっくり観る。 中年になったからこそ、素直に面白がれる。若い時はこっ恥ずかしさから受け入れがたかっ…