『パリの恋人』
BS2『パリの恋人』(1957年、監督:スタンリー・ドーネン)。
オードリー・ヘプバーンとフレッド・アステアのミュージカル・ラブストーリー。恋愛ものもミュージカルも大の苦手であるが、この映画はとても楽しめた。
いきなり、真っ白い部屋のカラフルな扉から、ウエストをキュッと絞ったおしぇれなおねえさん達が登場。どこかで観たシーンだと思いきや、フリッパーズ・ギターのビデオ・クリップに収められた『カメラ!カメラ!カメラ!』とほとんど同じ映像であった。パクリであると言ってしまえばそれまでだが、誰もが真似をしたくなるおしゃれで可愛いらしい、インパクトの強い場面なのである。
バレリーナであったヘプバーン(27歳)のダンスの軽やかさは言わずもがな、フレッド・アステアの57歳とは思えぬキレの良さにため息が出る。傘とトレンチコートを巧みに操りステップを踏む姿は、ミュージカル嫌いをすっかり忘れさせてくれる。
『タワーリング・インフェルノ』(心にくいペテン師役)を観たばかりでもあり、アステアのかっこよさばかりが目に付いた。