ムジ鳥

 きのう、『谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座』を見たせいで、谷岡ヤスジが気になって仕方がない。
 漫画棚から『谷岡ヤスジ傑作選 天才の証明』(実業之日本社)を引っぱり出してくる。いきなり『メッタメタガキ道講座』で始まっていて大いに満足。


 追悼谷岡ヤスジとして寄せた、唐沢俊一氏のエッセイでも、『メッタメタ……』を読んだときの印象の強烈さが語られている。唐沢俊一・なをき兄弟の家では、子どもが何を読んでも親から干渉されなかったが、この『メッタメタ……』にだけは禁止命令が出た、と。それくらいこれはインパクトがあったし、大流行した。
 大流行といえばお馴染みのあの鳥。屋根の上で「ヨルに近いアサーッ」「全国的にアサーッ」と羽をバタつかせて喚く、あのムジ鳥(ニワトリ)。
 「ムジって何ですか」唐沢俊一が聞かずじまいになった、そしておそらくみんなが聞きたい質問である。