「HOUSE ハウス」

 日本映画専門チャンネル「まるごとライブラリー監督・大林宣彦」『HOUSE ハウス』(1977年)。


 これは映画館で見た初めての映画(アニメ除く)。27年ぶりに見たわけだが、思っていたよりはるかに面白く、ハチャメチャ、パワフルである。
 ずっと見たいと思っていて、期待を上回る嬉しい裏切り方をされたのは久しぶり。「大林監督劇場映画デビュー作」「ホラー・ファンタジー」などとくくって済ましてしまうのはもったいない。脈絡のない突飛な映像、アニメとの合成、特撮、ビデオクリップ仕立て、映画やドラマのパロディ、ギャグ、少女趣味、アクション、ヌードなどなど、娯楽映画としての要素が贅沢すぎるほど詰め込まれている。


 さらに、上映時間も程よい90分。映画館原体験の作品が『HOUSE ハウス』であったことは実に幸せである。
 これで、以後の嗜好が方向付けられたのかもしれないが、それもまた良し。