妖怪伝 猫目小僧

 チャンネルNECO『妖怪伝 猫目小僧』(1976年、原作:楳図かずお)一挙放送。


 これまた面白すぎる。怖くもあるので、怖面白いとでも言おうか。劇とアニメーションを融合させた「ゲキメーション」という手法だそうだが、紙(二次元)の人形劇のようである。だが、人魂や妖気や炎がやけにリアルだったり、液体(雨・沼・飲み物等)やドクロ、なぜか一升瓶や虫カゴだけが実写だったりして、その意表のつき方が(意図せずして)秀逸、しかも笑える。


 また、ナレーション(池田勝彦)の落ち着いた、昔のNHKニュースを思わせる語りが、この妙なアニメにマッチしていて雰囲気を盛り上げる。怖くてギャグっぽいテイストもあって、楳図かずおの面白さを、高級な紙芝居のように楽しめる。

 
 さらに、主題歌は詞・曲とも楳図かずおが作っていて、「がんばれ、がんばれ、ねこめくん〜」という楽しい感じの曲なのだが、説明や分類を拒むようなこのアニメそのものの「怖面白さ」が、主題歌にもよく出ている。