『うしろの百太郎』『恐怖新聞』

 アニマックスでホラーアニメ特集、『うしろの百太郎』『恐怖新聞』(原作:つのだじろう)。


 小学校の頃、近所にまだ一軒だけ貸本屋があった。怖い漫画はほとんど、その薄暗くて狭くて汚い木造の店で借りて読んだ。つのだじろう楳図かずおの漫画は、「すごく怖いけど、どうしても読みたい」本の筆頭だった。


 なぜ汚れたボロボロの本をわざわざ借りて読んだのか。怖い漫画というのは、自分の物にする(本を買う)と、夜中に本の中からお化け(霊魂)が出てくると、かなり真剣に怯えていたからである。
 借りてきた本でも、夜は念の為、重い本の下に置いたり、タオルで包んだりしていた。どうしてそんな考えに至ったのかはわからない。今思うと大笑いであるが、理屈ではなく、恐怖漫画をまさに恐れつつ読み楽しんでいたのかもしれない。