祭りのあと

 三社祭が終わってしまった。
 ごみためのような早朝の浅草寺境内を、なぜか「一年が終わったな」という気分になって歩く。
 「次の三社まであと一年か」と思う。
 すごく面白くて他の雑事を忘れさせてくれる(しかもとてつもなく長い)娯楽映画を見終えた時ような、寂しくて楽しくて、心地よい疲れが残っている、何とも言えぬ気分である。


 街も愛犬も何事もなかったように、正しく、日常の時間の中にいる。景気づけに『男たちの旅路』第2部最終回を見る。